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先祖代々の墓(家族墓)

イメージ:先祖代々の墓

イメージ:先祖代々の墓

霊園や墓所に立つお墓の多くが、「先祖代々の墓」です。

日本においては一般的なお墓の形態ですが、海外から見れば少し特殊な埋葬方法です。その理由は、土地問題と100%近い火葬率、血縁を重視する社会状況と考えられます。
今のようにお墓に「先祖代々之墓」と書かれてひとつのお墓に入るのは、実は近代になってからのことです。

お墓の土地問題

江戸時代以前は、先祖代々の「墓」というより先祖代々の「墓所」であったようです。血縁一族や集落単位で墓地を造り、個人それぞれの土葬のお墓を建てました。
そこに人口増加都市化が押し寄せます。江戸時代初期の日本の人口は約1,200万人でしたが、明治元年には約3,400万人とおよそ3倍に増えます。

東京を中心に都市化が進み、当然、墓地となる土地の不足が顕著になります。お墓を小さくする必要があり、個人墓から先祖代々の墓へ移行していったと考えられます。

火葬率上昇の影響

都市化が進むと住居の直ぐ隣りにお墓ができます。土葬の場合ではご遺体の腐敗など衛生面の問題が発生します。よって都市部を中心に火葬化が一層進んだと考えられます。そして火葬を行うことでお墓のスペースが小さくすみ、墓地の土地不足の解決に一役買いました。

結果、墓地やお墓自体がコンパクトになり、効率的な墓所に変貌しましたが、旧来の先祖を守るお墓への考え方は今も変わりません。土地に生まれ育ち、そして死にお墓に入る。一連の生と死が何世代にも渡って連綿とつながる日本人の死生観は、今もなお脈々と引継がれています。

「先祖代々のお墓」はそんな日本の状況を表しているのではないでしょうか。


カテゴリー:お墓とは   最終更新日:2013年8月5日

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